おじ語り

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グータラ学生が就活セミナーに通って就職した話

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就活は大きな分岐点

はてなブログの今週のお題が「人生変わった瞬間」ですって。

僕は連続して起こる毎日の積み重ねが自分を作っていると思っているので、我!天啓を得たり!みたいな特別な出来事ってのは今のところありません。いや、むしろ毎日がスペシャルなのかもしれない。

なので、今回のお題の人生が変わった瞬間について明確なこれ!という物を挙げるのは難しいのですが、もう少し大きな分類で言えばやっぱり就活ってのはかなりデカいですよね。社会人生活のスタート地点を選ぶあれです。ここで躓くとリカバリーにかなりのエネルギーを要すると思う。

就活頑張れない人って絶対いる

僕が就活していた時期って大震災の後で、かなり採用市場が縮小した時期なんですよね。同年代で就活頑張っていた人はみんな大変だったと思う。

そんな中、僕はそもそも就活をあまり頑張れずにいましたね。なんとなく本腰を入れられない。とりあえず色んな企業にエントリーするものの、選考が進みそうになると面倒くさくなって。なんもわからんくせに、ちょっとここは違うかなみたいに思ったり。

完全にモラトリアム人間でしたね。マージナルマンでもあった。間近に迫る就職をどこか自分ごとに捉えられず、切羽詰まっているはずなのに何故か心底やばいと思えない。

日常生活に支障が出るレベルでケセラセラが染みついちゃってるんですよ。これは幸せなんだけど同時にしんどくもある。

そんな中でぼちぼち採用試験は受けていたものの、やっぱり全然内定は貰えない。まぁなんとかなるかと思っているだけではなんともならず。

僕みたいな切羽詰まっても頑張れない人って意外とたくさんいると思うんですよね。チームで動くとなると褒められるくらいちゃんとやるんだけど、個人プレーになるとすげぇグータラしちゃうみたいな。

多分こうやって無職が生まれるんだろうなぁなんて思ったりもしたけど、大学まで行かせてもらってそれはさすがにやばい。

そんな時サークルの優しい先輩から声をかけられ、ある就活のセミナーを紹介してもらいました。

「ここ行けばほぼ決まるよ」って今思えば実に怪しい誘い文句ではありましたが、それはマルチでも宗教でもなく、ありがたいことに先輩は本物のいい人でした。

そうして2週間の就活修行に通うことになります。

体育会系就活セミナーに参加

僕を仲間に入れてください!って申し込んで、いざ話を聞くとなにやら学生向けではなく、既卒者向けに開催している就活セミナーのようでした。年齢も経歴もまちまちの参加者たちの輪に入れてもらいます。

内容としては、1週間ビジネスの心構えのなんたるかを叩き込み、2週目に履歴書・面接対策等を参加者に施し、最後に集団面接会という形で企業と引き合わせるみたいな流れでした。

求職者は無料で参加でき、晴れて採用となったら企業から紹介手数料を貰うというビジネススタイルです。

これがなかなか特殊なところで、かなりの体育会系。まず声が小さいと怒られます。セミナールームに入る時はとにかく大きな声で「おはようございます!」で分離礼。献身的なリーマンマインドを身につけます。

そして教室を飛び出しての実習もあるんですが、これがまた面白い。

地域のいろんな企業に飛び込み営業をかけるんですよ。1冊1000円のビジネスマナーの本を売るために。インターホンを鳴らし、商品説明して売るという荒行です。ちなみに売上はそっくりそのまま貰えるというご褒美付き。

きっと度胸をつけるためにやらせていたんでしょうね。ここで挫折する人もいます。

僕もやるぞ!と参加しましたけど、ここでもある種ズルしていましたね。

本当はいかに本の良さを説明して買ってもらうかが肝なんでしょうけど、「就活のネタにしたいから見ず知らずの俺を助けると思って頼む買ってくれ」というなんとも厚顔無恥なお願いスタイルで実習を乗り切りました。

なんと意外とこれで売れるんですよ。驚きません?ここで僕は人ってけっこう優しいよなというあったけぇ心と面接の時に話せるネタを手に入れます。その節はありがとう。ホンダカーズの支店長とイタリア料理店のマダム。俺は一生忘れないぜ。

ちなみにそんな研修内容も今は昔、その会社は業績を伸ばし上場したりで、現在はだいぶマイルドになっているらしいです。良かったけどな体育会系も。

そしてあっさり就職が決まる

そんな厳しい研修を経て、企業とたくさん引き合わせてもらい、現在も勤務している会社と出会います。そして2回の面接を受け無事に内定をもらいました。

先輩のセミナー通えば就職決まるは真実だったのです。

時は流れ、もう入社して10年くらい。一般的なネームバリューはない中小企業勤め。贅沢はしないけども、特に不自由もなく日々好きなものが食べれている。就活で大きく出遅れた割に上々じゃないかって思います。

いや、就活セミナーの門戸を叩いて良かったです。

誰かを頼ること

やっぱりね、一人でうまくいかんなぁうまくいかんなぁってやってても、いつまで経っても上手くいかんのですよね。

僕の場合はたまたま先輩が助け舟を出してくれて、就活セミナーで揉まれるって流れになりましたが、これが無かったら今より状況はだいぶ悪かっただろうなと思います。

結局そういう人生の分岐点に立った時って誰かに頼った方が賢いんでしょうね。俺なら1人でも出来る!って足踏みしている時間がもったいないというか。相談できるところがある場合は早め早めに駆け込んだ方がいいですよ。駆け込んだもん勝ちですから。

万が一就活に悩める若人がこのブログを読むことがあったら僕に相談メッセージください。あなたを当時の自分だと思ってキャリア支援室へ行きなさい!という身も蓋もないアドバイスを熱心にしようと思います。きっと力になってくれることでしょう。

おじーでした。

今週のお題「人生変わった瞬間」