おじ語り

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すずめの戸締まりの感想。ダイジンが可哀想

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すずめの戸締まり感想言いたい
(めっちゃネタバレするよ)

『君の名は。』に『天気の子』と、劇場で楽しく観てきただけに、今月公開からされている『すずめの戸締まり』も観なくてはな!と凄くワクワクして映画館行ってきました。

せっかく観てきたから感想でも書こうかなって思うんですが、ネタバレしないで感想を述べるなんて器用な真似は出来ないので、これから観るよって方は読まないように!もう観た人と感想を述べ合うテンションで書くので、登場人物の説明とかも一切しませんよ。じゃあ行きましょう。

間違いなくいい映画でした。この映画からは毎日をちゃんと大事に、周りの人をちゃんと大事に生きていこうってメッセージを受け取りましたよ。

その部分は凄くいいんですけど、もうエンディングの時からずっとね、もうモヤモヤが止まらんのよ。みんなもそうでしょう。

ダイジンが可哀想だろうが。

ダイジン可哀想

ダイジンね。大地震を抑える要石に宿った神様ってことでいいんでしょうか。

観ながらこの猫にはどんな背景があるんだろうか。元々人間だったのかなとか、なんで鈴芽が好きなの?もしかしてお母さんとなんか関係あるかなとか途中色々と考えたんですけど、草太が要石化する描写でなんとなくわかった気がします。

要石になるって体中が凍りついて、周りにはよくわからん動物の死骸も転がっているようなところで独り。とっても辛いことなんでしょう。

そんなところから偶然だけど救ってくれたのが鈴芽。凍える寒さから解放されて、暖かい陽の下に出てきてどんな気持ちだったか。

何度か草太も要石化しているところを鈴芽が扉を開いて助けてくれるみたいな描写がありましたけど、あれと同じことがダイジンにも起きていたわけでしょう。

シンプルに辛いところから助けてくれた鈴芽好き!ってなったのかな。で、その気持ちそのままに鈴芽の後を追うとご飯をくれて「うちの子になる?」みたいな優しい言葉をかけてくるわけですね。これがひどい偽りの言葉なんですよ。

「うちの子になる?」

この序盤に出てくるうちの子になる?って言葉は重要ワードで、昔鈴芽は叔母である環さんに同じようなことを言われていたんですね。

環さんは本当に鈴芽に対して母のような存在であろうと無理もしながら愛を注いで接してきて、立派に鈴芽を育てた凄い人なんですけど、そんな愛を受けて育ってきた鈴芽はどうですか。同じようにうちの子になる?って投げかけたダイジンに対して君が一体何をしてあげたというのか。

鈴芽の優しい言葉にテンションがうなぎのぼりのダイジン。放置すれば自分を封印のために使うであろう閉じ師の男に「自分は鈴芽の子になるからお前が代わりな」と要石の役割を譲渡しちゃう。だってそうしないと鈴芽のとこの子になれないし。

あとは献身的に鈴芽の戸締まりという目的のサポートをしながら旅を続けていたら、ある日突然鈴芽にだいっきらい宣告される。超可哀想。

誤解については後に解けるんですが、結局鈴芽の求めているものは自分ではなく、男だってことを悟り、自らまた要石に戻って長い間独りで冷たいところへ。

なによこの仕打ちは。ダイジン可哀想だろ。

なんで要石なんてやってあげているのか

多分ダイジン本当はやりたくないんですよ。要石。

でもやんないと地上は大変なことになるから、仕方なくやってあげているわけですよね。

これ天気の子と一緒じゃないですか。陽菜が生贄になれば東京は晴れるってやつ。

結局天気の子では世界より大切な人を選んだってエンディングになって、それはそれでありだなって僕は納得しましたよ。自分が嫌なことを皆のためにお前やれなんて言いたくないですもん。

じゃあなんですか。今回はダイジンが猫型だったからいいんですか。神様だから?本人は嫌なのに?そもそもダイジンって人間を救ってあげて何かメリットあるの?とか色々考えるとなんだか本当にやるせないですよ。

要石が再び設置されて、鈴芽と草太が恋仲になって、はいハッピーエンドってわけにはいかないでしょ。

ダイジンの「鈴芽の飼い猫になりたい」って願いは叶わなかったな。切ないな。って思うとエンディング中ずっとモヤモヤしていました。いくら天才野田洋次郎もそりゃひっくり返せませんよ。

たぶんね、ダイジンが猫だから悪いんですけどね。The神様って感じのジジイだったら俺もこんな気持ちにならんかったわ。あぁ、たしかにこのヒゲはお前大臣だわ(笑)おう大臣、要石の責務長らくご苦労さん、まだまだ頑張ってなってね。

ダイジンが可哀想なところ以外は面白かったです。すずめの戸締まりの感想。

おじーでした。