地方出身者『翔んで埼玉』を笑う
先日会社の同僚と話していたんです。連休なにすんの?みたいななんて事のない話。
彼は映画『翔んで埼玉』を観に行くということでした。たしかにあのバーガーキングもコラボしているみたいですし、なにやら流行っているみたいですね。
知ってました?バーガーキングの国内1号店って埼玉県は入間市だったらしいですよ。なんでもうないねん。
しかし僕はこの話をして驚いたんですよね。その同僚ってのが熊本の出身なんですよ。
物凄い偏見なのかもしれませんが、翔んで埼玉って埼玉県民の自虐ネタが面白いわけじゃないですか。地方出身者が観て果たして笑えるのだろうか?みたいな考えが僕のなかに強くあるんですよ。
例えば有名なフレーズである「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ」がありますよね。
仮にいまだ魂だけは新潟県民の僕がこれに笑ってしまえば、頭の中の埼玉県民の僕が「おいおい、新潟県民が埼玉県民を笑うんか?おぉ?」みたいにすぐ脅してくるんですよ。だから全然笑えない。埼玉がそこらへんの草なら我々はなんですか?一応特産なんで米いいすか?こしいぶきでいいんで。とかいう考えが先に来ちゃう。
これは僕が心は新潟、体は埼玉みたいなねじれ構造で生きているから起こる問題です。
生粋の埼玉県民は心に余裕があるから誰に「ださいたま」とか言われてもほとんど怒らない。笑って流す。「あはは〜そうだよね〜」とか言って。
彼らの根底には全国屈指の住みやすさや災害に強いといった安全性の中で育ってきたゆとりがあるんですよね。余裕がなけりゃ自虐も出来ない。人間本当に痛いところを突かれたら怒りますからね。
そんな考えなもんだから、翔んで埼玉を観に行くと言った熊本出身の同僚に対しては、きっと心も埼玉県民になれたんだな。だから楽しく視聴出来るんだなと思ったんです。なので聞きました。
「同僚君はもうすっかり心も埼玉県民かい?」って。
そしたら彼の回答は「9割熊本です」とのこと。俺と一緒やんけ。
なるほど、『翔んで埼玉』は全国どこの人が観ても面白い映画なんだなと再確認させられると同時に、自分の謎に潔癖な部分を見つめることになってしまいました。きっと問題は俺にあるんだろうな。
まだ俺は翔んで埼玉で笑ってはいけない気がしている。最後に最近ベルクで流れている埼玉の曲貼っとく。実は『翔んで埼玉』の主題歌だったらしい。ベルクオリジナルソングかと思って買い物しながら歌ってたわ。
おじーでした。