コーラで煮ると肉が柔らかくなるという宣伝
今日も今日とてスーパーに肉を買いに行ったら目に飛び込んできた一枚のポップ。
「スペアリブと合わせて!スペアリブをコーラで煮込むと大変柔らかく、美味しくなります!」
斬新!
肉の売り場の近くに塗るだけで調理できますとか、タレを絡めるだけ!みたいな調味料が一緒に並べられていることはよくありますが、肉の隣に大量のコーラを並べてコーラ煮を推奨しているのは見たことがありませんでした。
スーパー側がなぜか大量のコーラを仕入れてしまい、何が何でも売りさばきたいという事情でもあるんじゃないかと勘ぐってしまうレベルです。
しかしコーラ煮込みか…最近毎週毎週肉を煮込んでいる気がするけどまたやるのか。
ちと煮込みをやりすぎかなと思いつつも、好奇心は猫をも殺すと言います。こんなに自信を持って「たいへん柔らかく、美味しくなります」なんて言われると気になってしょうがない。
またもや豚を煮込みます。
炭酸で煮込むということ
そもそもなんでコーラで煮込むとたいへん柔らかく、美味しくなるのでしょうか。
料理とソフトドリンクのイメージがリンクしないためちょっと料理を冒涜しているような背徳的な気分すら覚えてしまいます。
ちょっと調べてみたところ、コーラが肉を柔らかくするというよりも炭酸であることが肉を柔らかくするということです。
炭酸水が弱酸性であることで、中性である肉のタンパク質に作用し、固く結合した繊維をほどいてくれて肉が柔らかくなるとのことなんですね。
そして柔らかくするだけでなく、繊維がほどけることによって味もしみやすくなるということで、炭酸で煮込むとたいへん柔らかく、美味しくなりますということなんですね。
今回はヨークマートの言う通りコーラを使っていますが、炭酸であることが重要なので、コーラではなくても味のついていない炭酸水なんかでも良いようです。
なので、甘み控えめにしたければ炭酸水なんてこともできます。さすがにファンタを使う気にはなれませんが。
原理はわかりました。では作ってみましょう。
スペアリブのコーラ煮
パール金属の圧力鍋を購入してからというのものの、肉を柔らかくしたいという願望は全て鍋が叶えてくれています。
しかし今日はコーラの実力を試さなくてはいけない。
心を鬼にして圧力鍋を封印し、通常鍋で煮込むといたします。
まずこちらがコーラの隣に置いてあったスペアリブ。
下準備として焼き目をつけていきます。
若干塩コショウふって焼いているので、もうこの時点で美味しそうです。
焼き目がついたら鍋に移して、ついにコーラを投入してゆきます。
コーラが700mlあったので、鍋に500mlくらい入れたら残りはグビグビ飲むことで、作って美味しい、飲んで美味しいという素晴らしい調理法です。
やっぱりコーラはコカコーラだと思うのですがどうでしょう。ペプシのほうが好きだという人ともたまに出会いますが。
コーラで煮込むということで調味が楽という副次的なメリットもあります。甘すぎちゃうので砂糖なんて入れてられません。
醤油と酒だけ入れればOKです。なんとなくニンニクも入れます。
あとは落し蓋を入れて、ひたすら煮込むだけ。
うーむ、とりあえず見た目はよろしくない。
思い切り蒸発させて美味しそうに照りを出したいので、みりんを加え、強火で一気に仕上げます。
強火でコーラ汁を飛ばしました。なんか煮汁にとろっと粘度が出てきました。肉の見た目もだいぶ良くなってきたので完成です。
スペアリブのコーラ煮込み完成
完成しました。
食べてみるとたしかに柔らかく、味も染みていて美味かったです。
やはりコーラの煮汁なので、甘みもけっこうありますね。
圧力鍋で柔らかくするのもいいのですが、圧力鍋使った感が分かるようになってきたので、たまにはこういった肉塊感を残したままの煮込みもいいと思います。
どちらが柔らかいかといえば圧力鍋ですが、逆に炭酸水と圧力鍋を両方使ったらどうなってしまうのかという好奇心がまた湧いてしまいました。
ヨークマートの言っていた通り、たしかにたいへん柔らかく、美味しく作れました。
この炭酸で煮込むという魔法使い的な調理方法、実は科学に基づいた合理的な肉を柔らかくする方法ということなので、もし煮込みを柔らかくしたいということであればやってみるのもいいかと思います。
おじーでした。