鎚起銅器の花瓶を貰った
この間、鎚起銅器(ついきどうき)の花瓶をいただいたので、先週からテレビ台に花を飾っています。
置いてからはPS4とNintendo Switchしか置いていなかった無機質な空間に文字通り華が添えられ、明るいインテリアとなりました。
しかし頂いた鎚起銅器の花瓶、考えれば考えるほど花瓶として優秀なのではないかと思えてきています。
鎚起銅器の魅力
そもそも鎚起銅器ってなんなのかという話ですが、国から無形文化財として認められている伝統工芸品です。
職人が一枚の銅板を金鎚で打ち起こしながら1つ1つ手作りするので『鎚起銅器』です。
今回頂いたのは花瓶ですが、銅の高い熱伝導率を活かした湯沸しなんかが定番で、その意匠を凝らしたカップなんかも人気です。
一番有名なのがあのGINZA SIX内に店舗も構えている『玉川堂』ですが、公式サイトで製作の流れをまとめています。
これを見るだけでも鎚起銅器の奥深さを感じることができます。
特に焼きなましのあたりなんて、ロマン中のロマンです。
なぜでしょう、少年の頃の刀鍛冶への憧れのせいでしょうか。
そんな鎚起銅器の花瓶をいただいたわけですが、これが色々とメリットがあるんですね。
銅の殺菌効果
まずこれに気付いてしまったんですよ。
花瓶に花を挿すなんてこと、今までの人生でやってきたことがないのでどうすればいいのか調べたんです。
そしたら「花瓶の中の水に雑菌が繁殖しないように1滴洗剤を入れると花が長持ちしますよ」みたいなことが書いてあったんです。
驚きました。洗剤なんて逆に花を枯らしそうなものだと思ったからです。
いや、しかし待てよ。
銅には最初から殺菌効果があるんじゃないか!?
靴に10円玉を入れておくと臭わないよ!お座敷での飲み会も怖くないね!っていうアレです!
日本銅センターも言っています。
銅イオンはさまざまな菌に超抗菌性能を発揮します。
超抗菌性能!細菌類を死滅させる性質!
つまり銅の殺菌効果をもってすれば、洗剤を水に混ぜるなんて面倒くさいこともしなくてよければ、花元気!長持ち材!みたいなのも買わなくて済むわけです。
多分。
凄いぞ銅の花瓶!
水漏れの心配が皆無
水漏れしないというメリットもあります。
金属の花瓶は他にもあるかもしれませんが、一枚の板から作っていますなんてものはなかなかないでしょう。
溶接なんかでくっつける方が楽ですからね。
ですが、接合部があるものと、一枚の板からシームレスに作られたものでは水漏れのリスクが全く違います。
水漏れするとしたら継ぎ目からですからね。
安心してPS4の隣を任せられる。
またよく子供が親御さんの大切にしていた花瓶を割っちゃってみたいな話をよく聞きますが、金属だから割れません。
ママはブチギレなくて済むし、お子様はトラウマを植え付けられずに済みます。
なんと平和な花瓶でしょうか。
見た目の高級感
個人の感想ですが、さすが伝統工芸品というか職人業というか見た目にも高級感があります。
この挿している花はスーパーで見切り品として売られていたものを140円で買ってきたんですが、どうですかね。
そんな安物とは思えないほどの高級感が漂っているではないですか。
良い器で料理を盛り付けると美味しそうに見えるように、花器も良いものだと花を引き立てるのかもしれない。
でもデザインが華美なわけではないので、ちゃんと主役は花というね。
間違いなく優秀です。
鎚起銅器の短所
もちろん良いことばかりではありません。
欠点もあります。
錆びることがある
銅製品なので放っておくと錆びます。
でも定期的にタオル等の柔らかい布で拭けば錆びはつかず、逆に色が変化していき重厚な艶が出てくるということです。
味が出るってやつですね。
なのでちょっと手がかかるということになります。スキレットを育てるのと似たようなものでしょうか。
むしろ手入れさえちゃんとしてあげれば、銅は耐食性が高い金属なので鎚起銅器は半永久使えるとまで言われています。
お高い
職人の手仕事で1品1品作られる物なので、大量生産品と比べると価格は当然高いです。
今回は頂きものなので、ありがたく使いますが自分で買うかと言われたら正直悩んじゃいます。
そういう物って贈答品としてはかなり優秀なんですけどね。
自分では買わないけど貰ったら嬉しいというあれです。
鎚起銅器の花瓶が優秀という話でした
以上、鎚起銅器の花瓶が優秀だと思う話でした。
改めて銅の性質って優れているんだなと感じました。そりゃ銅線泥棒がいなくならないわけですね。
さて、生きるのに花は必須ではないけど、あると生活が豊かになります。
せっかく良い花瓶を貰ったので、部屋に花を絶やさない生活を始めようではありませんか。
これから西友の見切り品の花に大いにお世話になることでしょう。
おじーでした。