黒いダイヤと呼ばれる「ビオレ・ソリエス」というイチジク
普段色々会社で花を育てている僕ですが、ちょっと美味い果物でも食べれたらいいなという下心で果樹も育てています。
その中の1つが『ビオレ・ソリエス』という品種のイチジクです。
これはフランス原産の品種で、日本ではあまり育てられていないのですが、糖度が高く、ねっとりとした食感が特徴的。
育てている農家が少ないので、その希少性から『黒いダイヤ』や『幻のイチジク』なんて呼ばれ方もするそうです。
黒いダイヤとか黒い宝石とか多くないですか。
トリュフも黒いダイヤだし、黒い宝石と呼ばれるブドウの品種もあります。
食レポで言う所の「味の宝石箱や!」的な鉄板ネタなのでしょうか。
なんにせよレアで美味しいものだよということを言いたいのでしょう。
今年も育ったビオレ・ソリエス
去年の秋にこの木を買いました。
なので去年はほとんどホームセンターで育てて貰っていたようなものです。
本格的に自分で育て始めたのは今年。
本当は地植えにすればいいんでしょうけど、会社に果樹を植えたらさすがに怒られそうなので鉢植えです。
実は多くはつけなかったものの、何個かは育ったビオレ・ソリエスさん。
夏が終わるとつけていた実にだんだんと色を着けました。
写真は撮っていませんでしたが、こんな感じの色が食べごろです。
これは今年も少しだけなら食べれそうだな。
そんなことを考え、その時を楽しみにしていた僕です。
消えたビオレ・ソリエスの謎
そんな感じで、愛情を注いだり注がなかったりで育てつつ収穫の時が近づいていたビオレ・ソリエス。
そろそろ食べようかなーなんて思っていたら、ある日実が忽然と姿を消してしまったのです。
もう気分は完全に怪盗ロワイヤルです。
おそらく鳥、もしくはお腹を空かせた人間に食べられてしまったと思うんです。
一応鳥、ついばむようにじゃなく、丸々持っていかれたのでカラスが持って行ったことにしましょう。
ここで悲しんではいけません。
自分からカラスに黒いダイヤをプレゼントしたということにしましょう。
僕はカラスに恩を売ったのです。
カラスの恩返し
カラスはめちゃめちゃ賢い鳥です。
カラスの知能は人間で言えば3歳児くらいだなんて言われますが、カラスの知能を計る実験なんかを観るともうちょい頭いいんじゃないかな?と思ってしまうレベルです。
下の動画は、まるで脱出ゲームのような謎解きを次々と解いています。
世間では嫌われているイメージがありますが、よく見ると見た目も凄くかわいいし、動きだってコミカルで、僕は鳥の中でもかなり好きな部類です。
カラスに関するほっこりするエピソードで次のようなものがあります。
news.nicovideo.jpどちらもいいエピソードなんですが、共通してカラスに対し、優しく愛情をもって接し、餌を与えたといったアクションに対し、カラスが誠実にも贈り物をくれたよ!というようなお話です。
贈り物に対し、贈り物を返すという行為。
ヒト対ヒトだと、プレゼントを貰ったらお返ししないと!みたいな義務感が生まれ、場合によってはプレッシャーになったりすることもあります。
でも片方がカラスになったらどうでしょう。
なんと微笑ましいことでしょうか。
しかもカラスが持ってくるプレゼントのかわいいこと。
空き缶のプルタブに小枝を挟んだ物ってなによもう。
小さい子が一生懸命作った泥団子を親にプレゼントしたみたいな微笑ましさを覚えます。
僕もカラスからのプレゼントが欲しい。
どうぞ持ってお行きなさい
いくらカラスからのプレゼントがかわいいからって野生動物への餌付けは褒められることではありません。
あれ、でも今回のイチジクがさらわれたのはひょっとして抜け道ではなかろうか。
もちろん自分で食べたいというのは一番にあるけど、カラスが食いたいならどうぞ持ってお行きなさい。
でもちゃんとそのイチジクの生産者の顔は見えるようにしているから覚えておくんやで。
そして気づいてね。
実はこの甘いイチジクはあいつからのプレゼントなんじゃなかろうか。
そしたら俺たちは奴になにを返せるだろうか。
ハシブトガラスたちがそんなことを考えていたらいいなぁと思いつつ、来年もイチジクが実をつけるようにしっかり木を育てていかんとなと思うのでした。
黒い果実と黒い鳥に関してあれやこれや書きました。
おじーでした。