忘れられない手作り鶏白湯
その昔、キャンプで鶏ガラを煮込んで煮込んで煮込みまくったら超絶美味しい鶏白湯スープが完成しました。
多分6時間くらいかかった気がします。
その成功体験がどうしても忘れられない。記憶に残っているあの日です。
ふと思いました。
圧力鍋を買った今、時短であの日の鶏白湯が作れるんではないだろうか。
そう思って家鶏白湯に挑戦することにしました。
よし、今日は鶏白湯つけ麺作ります。
鶏白湯つくり
本格的な鶏白湯の作り方なんて知りませんが、ようはスープが白濁するまで鶏ガラを煮込んで煮込んで煮込みまくればいいんです。
ということで圧力鍋いっぱいに鶏ガラと水入れて、圧力をかけつつ1時間くらい加熱しました。
その後出来たのがこちら。
鶏白湯完成したかなー、そう期待して蓋を開けるとなんと黄金スープになっているではありませんか。
これはこれで使いみちがありそうですが、今日は鶏白湯を目指しているのです。
ここからさらに煮込みまくらないといけません。
ちょっと獣臭さがあったので、ニンニクと酒を投入しました。最初から入れておけばよかったかも。
そしてかき混ぜて気付く。
加圧した加熱のおかげで鶏ガラがめっちゃホロホロに柔らかくなっている。
もう皮とか肉とか骨とか関係なしに全部お玉で崩れる。
おぉ、これグチャグチャに潰したらダシが出やすくなって時短になるんじゃないか。
もはやこの時点で何時間もかかっているのにまだ時短とか言っています。
とりあえずお玉で潰しながら混ぜ混ぜ。
あとはグツグツと煮込みつつ水分飛ばすだけじゃ。



かき混ぜながら、減っていくスープ。
濃くなっていく白色。そして段々ついてくるとろみ。
気づけば2時間くらいスープの面倒を見ていたでしょうか。
もう時短のことを考えるのはやめにしました、無理無理。
でも実に楽しい。途中小さいスプーンで数え切れないほどの味見をしました。
味見をするごとにだんだん旨みととろみが増していきます。


スープの水分が最初に入れた1/4くらいになった頃にザルで鶏ガラの残骸を取り除いて小鍋に移しました。
長い長い道のりでした。
左の粉々の鶏ガラは肉と骨と皮が粉々になっているもの。
これめっちゃ栄養価高いんじゃないだろうかと思ってフライパンで炒めながら味付けしてご飯にかけるフレーク的なものにしました。
明日ご飯にかけて食べてみようと思います。
完全に余談ですね。
さて、あとは出来た鶏白湯に味付けです。
素人の作った鶏白湯に醤油入れただけじゃつけ汁にはちょっと味が足りない。
そんなスープに旨みブースト。
ここまで自然素材だけで丁寧にとってきたダシに終盤でまさかのだしの素投入です。
いいんです、動物系のダシに魚介系のダシを合わせるのはいわゆるWスープ。
言ってしまえば定番です。
ただ鍋2つで魚介ダシまでとるのは面倒くさいじゃないですか。
市販の鶏ガラスープの素では鶏白湯は作れませんから、鍋は鶏に使うのです。
足りない部分は科学で補う、いいじゃない。
あとは醤油、みりん、酒をちょびちょび入れつつ味見つつスープが完成。
いやー、半日かかりました。
ただ鶏を煮込む土曜日。こんな贅沢あります?
自家製鶏白湯つけ麺
そしてスープのチャーシュー、メンマ、味玉、ネギをトッピングし、麺を茹でたら自家製鶏白湯が完成。
いや、めちゃめちゃ美味いですよ。
シンプルに濃く鶏がガツンと効いている。これは店でもあんまり食べられない味だと思います。
多分ですけど、これ苦労がなおさら美味く感じさせていると思う。
空腹は一番のスパイスだなんて言いますけど、二番目はきっと苦労ですね。
自分で作った飯は美味いし、釣った魚は美味かったりするじゃないですか。
自分で半日かけて作ったスープは美味いに決まっているじゃないですか。
ラーメン屋の店主は気をつけた方がいいですね。苦労して作ったスープは多分他人より美味く感じていますよ。
だからどんなに傑作が出来ても食わせてやってるみたいな態度じゃなくて謙虚に生きたほうが良いと思う。
なんの話じゃ。
とにかく傑作スープが完成しました。
でも最初の思惑通り、圧力鍋があるからって時短になるかと言われたら半日かかるからNo。
本気で暇な日しかやっちゃいけない料理だと確信しました。
長い加熱で水分量めっちゃ減るから大した量も作れないし。
ただ楽しくて美味いです。
皆さんもどうぞ暇な日に鶏ガラ煮込んでみてください。
自作鶏白湯の魅力に虜になりますよ。
おじーでした。
はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」