電力需給ひっ迫警報を受けて
いやー、先日は電気が使えなくなるという恐怖が目の前まで迫ってきましたね。電力の需要が供給量を上回り、国と東京電力から、「このままだと20時以降に大規模停電になってしまいますよー」というアナウンスが出されました。
なにが怖かったって、20時になっても具体的な停電予定の地域や、何時間ほどの停電になるのかという規模感が全然見えてこなかったこと。とりあえず一晩中電気が使えないかもというところまで想定します。
僕はニトリの着る毛布、最悪ワークマンの防寒着を着こめば問題ないとして、ペットのヤモリのための保温をどうするかが大問題ですよ。シェルターの上にカイロでも置いてあげれば大丈夫かなとけっこう悩みました。
他にも光源としてアウトドア用のランタンも出しておこうかな、とか色々と心配と準備をしたのですが、東電も他社からの融通を受け、各所の節電も実を結び、ありがたいことに実際には停電にはなりませんでした。
ですが、寒い日に電気が使えなくなると本気でやばいぞ、生活が出来なくなるなという事実を痛感した一日でしたね。
そもそも電力がなぜ足りなくなったのかと言えば、地震で一部の火力発電所が停止したからということですが、今回の件を受けて世論も火力発電所並みにメラメラ燃えてますよ。
・必要な電力も確保出来ないのになにが脱炭素じゃ!電気自動車の推進なんてやめちまえ!
・今こそ原発再稼働が必要だ!それでまるっと解決よ!
・地震が多いからこそ危険な発電方法じゃダメなんだろ!
・いやいや!未来のことを考えれば再生可能エネルギーじゃないと話にならないね!
とまぁ色んな意見が飛び交っていますね。
一方、僕は『マグマ発電』とかあったら、めっちゃかっこよくね!?あんなん無限の高エネルギー物質やろ!とマインクラフトに傾倒する男子小学生みたいなことを考えていました。
でも僕は小学生じゃないので、その先までちゃんと調べましたよ。
地熱発電のことだった
マグマの熱を利用して電気を作る。それってまんま地熱発電のことでした。そういえばそんなものもあったな。
言葉の印象の話になりますが、地熱発電よりマグマ発電の方が絶対国民の理解を得られますよ。地熱!って言ってもなんだかあったかそうだねぇで終わりますけど、マグマ!って言うとそこはかとなく電気を生み出しそうじゃないですか。パワー!
ちなみに直接マグマを掘り当てるガチマグマ発電も他国では研究され始めているそうですが、超レアなので、一般的ではないようです。
でも、考えてみれば火山大国と言われる日本で地熱発電の影が薄くて、太陽光太陽光言ってる現状っておかしくないですか?梅雨の間どうすんのよと。
長所を伸ばして活用していくのが勝つコツでしょ。その点、日本は地熱資源を持つ量が世界第3位らしいですよ。めっちゃわかりやすい長所じゃないの。
地震が多い、噴火もある、そんな日本なんだから、おい!プレートこの野郎!って逆に利用してやるくらいじゃないと駄目じゃない!と思ったわけです。なんで普及しないんだ。
初期費用がヤバいらしい
まず地熱発電って発電可能なポテンシャルがあるかを穴掘って調査するだけで、何億というとんでもない費用がかかる上に、調査した結果この穴ダメでした!ってことも普通にあり得るらしいです。つまり初期投資が莫大にかかる発電方法なんですね。さらには調査から発電所を建てられるまで期間が10年とか必要らしい。
それじゃ利益を出そうしている普通の会社活動の中じゃとても出来ないですよね。
ただ燃料を輸入しなくていい安定的な純国産エネルギーってのは凄い魅力じゃないですか。未来のために国が税金を投入して開発を促進して欲しいところ。調べたら初期調査の助成金はかなり充実しているみたいですけどね。
再生可能エネルギーへの転換で今後盛り上がってくるのでしょうか。
温泉や観光地への説得が大変らしい
あとは、地熱発電を行える条件の土地は、公園だったり温泉地だったりすることが多いそうです。そもそも法規制にひっかかるから開発出来ないよ!って場合も多く、そこは国が規制緩和に向けて対応中ですが、そうでなくても関係者からの反発がやはり大きいみたい。
そんなもの作って温泉が枯渇したらどうすんのよ!という対立が生まれるわけですね。当然観光業を生業にしている人からすれば、よくわからないことされて、よくわからないことが起きたら、大損害受けるかも!って不安になるんでしょうね。
日本では地熱発電が温泉に悪影響を与えたことはないとのことなので、ここはお互いの歩み寄りが必要になりそうです。絶対No!って言ってる人への説得はバッキバキに骨が折れると思いますが、避けては通れないところなんでしょう。
地熱発電が盛り上がって欲しい
そんな初期投資がエグく、住民の理解も得づらい地熱発電ですが、日本にはポテンシャルがあるということで、昨年には目標も掲げられていたみたい。
地熱発電施設を30年に倍増 脱炭素へ規制見直し: 日本経済新聞
2030年には施設を倍増するぞって!いいですよね、倍増とかわかりやすくて。まぁ達成するかどうかは別として、目標は目標として掲げることも大事。
あとは実際に動きが出て、成功例ができれば後に続きたいってところも増えるだろう。
詳しいことは全然わかりませんが、自国に合った電気の調達方法ってそれぞれ違うんだろうから、100%再生可能エネルギーで!なんて無茶は言わなくとも、エネルギー自給率を上げる努力は常にしておいた方がいいと思う。
じゃあ何に注力しようかって。そしたら火山大国日本に合ってるのって地熱発電なんじゃないの?って漠然と思いました。
というか、かっこいいじゃないですか。外国の人に聞かれるんです。
「なぁなぁ、日本の資源ってなにがあるの?ニヤニヤ」って。そしたらこう答えられるんですよ。
「マグマなんです。ヤーッ!」って。
おじーでした。