制服への着替えは労働時間
前から度々問題になるこの『着替えは労働時間に入るか否か』問題。
また労働者が労基署に相談して、会社に是正勧告が出ているみたいですね。まいどおおきに食堂の会社で。
「着替えは労働時間ではない」と賃金払わず 飲食大手に是正勧告:朝日新聞デジタル
わかりますよ。僕も大学生の頃はバカでかいショッピングモール内のラーメン屋でバイトしていましたから、更衣室と勤務する店舗がめちゃ離れていました。なので、勤務開始ギリで行くなんてことは許されず、早め早めに仕事場へ向かっていましたし、もっと言えば休憩室も遠かった。まったく何も思わんかったけど。
法律的には着替えも労働時間らしいんですよ。制服があって、それ着て仕事しなきゃいけないんだから業務命令でしょ。じゃあ当然労働時間でしょ。って論法で。
でも僕が経営者だったらこんな面倒くさいこと言ってくる従業員は正直遠慮したいところですけどね。
今回は大きな施設で更衣室との距離も遠いってことでちょっと違いますが、普通は制服への着替えなんて2分じゃないですか。欲しいですか?その分の給料。
逆にね、着替えに対してプロ意識が持てるかって話ですよ。お金もらう以上はきっちり働くのが労働者の務め。
ちょくちょく管理職が朝は更衣室に立って「おい!お前!ボタンを外す手が遅いんじゃあないか!?マニュアルと着替えの順番が違うぞ!」とか言ってきても業務上の指導になるんでしょ。地獄じゃないですか。
ねぇ昨日何食べたー?とか会話しながら着替える方が楽でしょ。
もっと言えば結局は解釈の問題ですからね。
制服へ着替えなきゃ仕事にならん!って言うならですよ、仕事にネクタイ必須のお硬い職業の人たちはどうなるんでしょうか。
家でネクタイ締めた瞬間から労働時間なんでしょうか。
もっと拡大解釈してみるなら僕が毎朝アラームをかけて起きているのも言ってしまえば仕事の準備のためですよ。休日は9時まで寝ることだってあるんだ。
じゃあアラームをセットした昨晩から給料下さいって。いや、僕はこの会社で働くために生まれてきたんだ。生まれた瞬間から準備時間、0歳からの給料下さいみたいなね。
こんなの絶対法律の方がおかしいわ。
で、僕みたいなこと言ってるやつは時代遅れのブラック企業に染まりきった奴隷だって言われるんですよ。
時間に給料から仕事に給料へ
とか憤ってみたものの、みんな解決方法なんて実はわかっているんですよね。
働いた時間にお金を払うんじゃなくて、やった仕事内容にお金を払うように転換しないとこんな不毛な議論はいつまで経っても終わらない。
お互い疑心暗鬼になっちゃいますからね、ダラダラしてんじゃないか。ケチケチしてんじゃないかって。
言うのは簡単だけど、実行は難しいんですよね。社員がやっている様々な仕事にそれぞれ価格を決めるって大変な作業だし、最初は精度も保障できないし、失敗したら大きくモチベーションも下がっちゃうし。
業種によってはウーバーイーツみたいに個人事業主と契約して完全に成果報酬にできるから、企業としてはそれが一番楽なのかもなーって思っちゃいますね。美容師さんなんかも一部は近いところがあるのでしょう。
でも今回みたいな飲食店スタッフとかってどうだろう。
笑顔が素敵!とか水の継ぎ足しが適切!とかってお客さんは気にするところだけど、なかなか評価に反映させづらいですもんね。せいぜいお客様アンケートとかからの反映になるのか?
うーん、やっぱり全てロボットにするべきですね。ベラボットかわいいし。一生懸命働くし。
なんだろう、考えれば考えるほど社員→個人事業主→ロボットって感じになっていく。
気持ちはわからなくもないけど、所属する組織と敵対して権利ばっかり主張してると最終的には自分の首を絞めることになるんじゃないかなーって思いますけどね。
ある程度自分の中で折り合いつけて良好な関係で働いた方がストレス小さいでしょ。遊びというかグレーゾーンがあってもいいと思う。
まぁ僕にはまったくない曲げない正義ってのもあるのかもしれませんけどね。
おじーでした。