おじ語り

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傘を差さないかっこよさについて

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思春期に雨具は要らない

今週のはてなブログのお題が「防水グッズ」についてですって。

僕も最近はワークマンで買ったレインウェアの上下を着て犬の散歩なんかをしているのですが、やはりちゃんとした雨具というのは快適ですね。

しかし、己と雨具を振り返ってみると雨対策をしていた期間が短いんですよ。

幼子の頃とごくごく最近です。
自我が強くなる前の小さい頃は普通にレインコートに長靴を着用していました。
濡れない風邪引かないという親の愛です。

そして小学生低学年になったらレインコートを脱いで和傘の道に逸れます。
やはり響良牙がかっこよさのお手本みたいなところがありましたからね。

そこを抜けてからは長きに渡ってビニール傘一本ですよ。
なんか青年期って雨具アレルギーになりません?
僕はそうでしたね。

長靴なんて当然NG。
雨の日も雪の日もローカットスニーカー。
新潟は消雪パイプで足元が他県と比べても格段にヒドいというのに、頑なにスニーカーと靴下をビショビショにしながら毎日生活をしていましたよ。

なんならなるべく傘すら差したくないと言っても過言ではありませんでした。

何故ってそれがかっこいいと思っていたからですね。
雨に濡れるかっこよさ。
雨に濡れるかっこよさってのは2通りの道があるんですよ。

英国紳士は傘を差さない

まずは「英国紳士は傘を差さない」説ですね。

英国紳士ってまず文字の並びからしてかっこいいじゃないですか。
ウールのハットにウールのジャケット着ている激シブ爺さんが脳裏に浮かびますよね。
もちろん手にはステッキですよ。なんやねんステッキってなぁ。

やっぱり男子たるもの英国紳士に憧れるんです。何が英国紳士なのかもわからぬまま。その響きだけで。
英国紳士に憧れなかった連中は総じて東京リベンジャーズみたいな輩になるわけ。

だからマトモな男性はみんな一度は英国紳士を気取って雨を恐れない時期が来るんです。

世のお母さんたちは息子が急に雨に濡れ始めたら、きっと英国紳士期が来たんだなと優しく見守り、玄関にバスタオルを用意してあげてください。

雨すら気にしない豪胆さ

英国紳士期は放っておくと勝手に終わります。
みんな気づくんですね。
俺はイギリス人じゃなかったわ、と。

でももう少し成長するとまた違った理由で雨に濡れたくなるんですよ。

男らしさの勘違いです。

今はもう男らしさだの女らしさだの言ったら怒られる時代ですね。
でも我々の頃は学校ですら男は技術、女は家庭科や!みたいなことをやっていたようないなかったような。

とにかくジェンダーを意識せざるをえない教育を受けてきたわけです。
かっこよさとは男らしさである。みたいな。

そこで多くの男子は雨に濡れることは男らしさと見つけたり!みたいな考えに陥るんですよ。
かわいいでしょ。

もしこの考えに行き着かないともう終わり。
東京リベンジャーズみたいなのが男らしさだと思う輩になるわけです。

みんなあえて雨に濡れて、ハン!こんな雨は俺にとってはちょうどいいシャワーだぜ!涼しいふぅ~!とか言って己の豪胆さをアピールしているんですね。

世のお母さんたちは息子が嬉しそうに雨を一身に受けていたら、あぁ思春期がやってきたんだなぁと、そっと玄関にバスタオルを置いてあげてください。

みんな大人になる

実はいまだに僕は雨に濡れるかっこよさについて理解があります。

まぁ別にちょっとくらい濡れてもいいだろというのは、細かいことを気にしない性格と、濡れても平気な体の丈夫さを示していますからね。
本心では傘なんて要らないんです。

でもやっぱり大人になると周囲が見えてくるんですね。

まず雨にビショビショになったら触れるもの全てを濡らす妖怪みたいになるわけです。
どんな店も入れないし、仕事場にだって行けない。
そのまま椅子に座ったらもう訴えられるレベルだし、好き勝手陰口を叩かれます。

あぁ、濡れるのは自分の好きだろって話じゃないんだなぁ。
自分が好き勝手濡れることで、みんなが嫌な思いをするんだなぁと。
大人になると見えてくるのです。

いつまでも玄関にバスタオルは置いてないということなんですな。
そうして今日も我々は傘を差すのです。

おじーでした。

今週のお題「防水グッズ」