おじ語り

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蛙化現象とかえるの王さま

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蛙化現象が流行ってるんだって

なんか巷で蛙化現象とやらが流行っているそうですね。なんぞそれって感じですが、好きな人をあるきっかけで「あれ?なんかコイツマジで無理」ってなることらしいです。

きっかけはどこに転がっているかわかりません。ブログやってるとかマジで無理とかいう話もどこかにあるかも。まぁ昔から百年の恋も冷めるとかいう言葉もありますもんね。そんな瞬間は意外と多いのかもしれません。

ここで僕が気になるのはなんで『蛙化』なのかですよ。突然カエルが出てきたらビックリしますよね。

ちょっと調べたらグリム童話の『かえるの王さま』が由来だそうです。

懐かしいですね、僕も子供の頃この話読みましたわ。

でもあんまり覚えてないな。カエルが実は王子様で最終的にはお姫様とくっつく的な結末しか覚えてない。

ということで、ウィキペディアであらすじを読んだらこの話がマジで意味不明すぎて、蛙化現象とか心底どうでもよくなりました。

かえるの王様

物語のスタートは森。王女が金の鞠を泉に落とすことから始まります。

なんやねん、金の鞠って。

鞠ってバウンドさせたり蹴ったりする玩具ですよね。まさかの金属製ですか?怪我するだろ。ネオタイガーショットを習得する日向小次郎かよ。

いや、こんな一行目からツッコんでいたらこの話はとても最後まで読めません。きっと金が練りこまれた糸で装飾されているとかそういう意味でしょう。

童話あるある、泉に物を落とすと拾ってくれるキャラの登場。それがこの話の場合はカエルなんですね。拾ってくれるだけならいいですよ。カエルはゲコゲコこういうわけです。

「鞠を拾ってあげてもいいが、俺と一緒に飯を食い、そして俺と一緒に寝ろ」と。

そりゃあカエル気持ち悪いぜ!たとえイケメン泉の精霊でもそんなこと言ったら気持ち悪いのにカエルよ。まるでパパ活おじさんみたいなセリフを事もあろうに王女様に言うんじゃないよ。

一目惚れしたとしても物事には順序ってものがあるからな。順を追って仲良くなれよ。ときメモ知らんのか。それとも醜いカエルの姿ではそんな当たり前のことも出来ないという世に蔓延するルッキズムに対するアンチテーゼなのか。

とにかく第一印象は最悪。今後仲良くなろうとすら思っていないんじゃないかってくらいの悪手です。

当然姫さまは逃げるわけです。なんて気味の悪いカエルかしら!と。そうだろう、俺だって逃げる。誰だって逃げるよ。ただ鞠はしっかり受け取ったのが良くなかった。

後日お城に例のカエルがやってくるわけです。姫よ!約束は守ってもらうぞ!と。マジで怖い。

びっくりした王様ことお父さん。姫から事情を聞いてこう言うんですね。「姫よ、約束は守りなさい」

いや、お前の血は何色だよ。かわいい娘が怯えて泣きながら助けを求めてきたのに、バッサリ切り捨てられるか普通。そこに愛はないのかよ。

王族だからね、せめて政略結婚のために両想いの幼なじみと引き裂かれました!とかベタな展開なら姫だって覚悟していたかもしれませんよ。まさかポッと出のカエルと枕を交わせと実の親から命じられるとは思っていなかったでしょうね。

可哀想に。僕が王様なら金の鞠はカエルに差し上げて、謝って帰ってもらいなさいと言いますね。それでも引き下がらないのであれば国を挙げてカエルと敵対する。

そしてついに舞台は寝室です。

やる気満々のカエルがピョンピョンと近寄ってきます。そして言うわけ。「おい!俺をベッドに入れろ!さもないと王様に言いつけるぞ!」その時、姫様の中で何かがプッツン切れました。プッツーン!

あれだけ怯えていたのに、カエルをむんずと掴み振りかぶります。キレると人は何するかわかりませんね。さぁ、今こそ金の鞠で鍛えてきた右腕が光る時だ。

なんということでしょう。ぶん投げられそうになったカエルがみるみる王子様の姿になっていくじゃないですか!姫の右腕は無事だろうか。

いやね、解呪のトリガーどうなってんだよ!

姫にベッドで投げられそうになったら解ける魔法って条件厳しすぎだろ。だいたいそういうのは涙とかキスって相場が決まってるだろ。この条件だったらこの王子以外は誰一人としてカエルから人間に戻れずにその生涯を終えるだろうな。

さぁ!カエルが王子様になりました。一体どうするんだ姫!

そうです、なんと結婚するんですねー。なるほど、頭おかしいのは親父譲りかー。今までの俺の姫可哀想!の気持ちを返せ。

いくら姿は王子様に戻ったとはいえ、自分を執拗に恐怖と絶望の淵に追い込んできた相手がいきなり恋愛対象に変わりますか?これはなんだ、蛙化現象の逆か。王子様現象だな。フリーターだと思っていた人が実はとんでもない資産家だったとか?現金すぎるだろ。婚活市場でもそんなことないよ。

そしてクライマックス。

王子の家来のハインリヒがやってきて人間に戻った王子を見てとっても喜びます。めでたしめでたし。

いや、最後誰やねん。ハインリヒで物語を締める意味はなによ。忠臣ってホントいいよなぁーって話か。たしかにな。姫ヤバい、王子ヤバい、王様ヤバい。俺も誰が好きかと言えば突如現れたハインリヒだよ。仕方ないね。

ほんとに蛙化現象でいいのか?

ということで、蛙化現象が流行っているということで元ネタの『かえるの王さま』のあらすじを振り返ってみましたが、本当に最初から最後まで意味不明すぎてどうしよう。混乱しています。

好きな人に対する気持ちが急に冷めることを蛙化現象というらしいですが、ほんとに蛙化現象という名前でいいのか?と思いました。

改札で引っかかる姿とか、自転車を漕ぎまくる姿とか。この王子に比べればかわいいもんじゃないですか。

彼はきっとこんな化け物じみた要求はしてこないでしょうし、あなたたちも姫のように相手の地位や身分がこの世の全てだみたいな人じゃないでしょう。

グリム童話より現実の方がいいところで本当に良かった。

おじーでした。

参考:かえるの王さま - Wikipedia